叱りの達人

どうやら、なぜか皆さんからは
「温厚なオヤジ」だと評価をいただいてるようですが、
私だって時折、鬼のような形相で
怒鳴ってしまうことがあります。

不幸にも、初めてこの被害に遭ってしまった方は
かなりのショックを感じられるようで、
大変申し訳なく思ってはいるのですが・・・



実は私にも、すでに亡くなってしまいましたが、
「叱りの達人」と私が勝手に銘打った
心の師がいらっしゃいました。

普段どんな失礼な言動をしても
穏やかに笑って下さっているのにもかかわらず、
突如形相が一変して、鬼に変貌することがあるのです。

今でも鮮烈な記憶として残っているものに、
こんなことがあります。

ある共通の知人に関する噂話の流れから
うっかり私の主観を言ったところ、

突然テーブルを叩きながら

「オマエはそんな立派な人間か!!」

「口が裂けても、人の悪口は言うなー!!」と、

一時間にも及ぶ説教を受けたのでした。

私としては悪口のつもりではなかったものの、
言い訳など通じる筈もなく
この状況から早く逃れたいとの一心から、

「肝に銘じて、もう言いません」と
土下座して謝ったものでした。

おかげで、この方が亡くなった今でも
自分がうっかり人様の悪口を言いそうになると、
この時の光景が瞬時によみがえり、

「オット!! ヤバイ・・・」と、
言葉を飲み込んでしまうのです。

人を叱るというのは、とても難しいことです。

しかし「軸がぶれていない叱り方」というものは
必ず相手の成長を助けるものだと思うのです。

かくいう私も、この「叱りの達人」によって
とてつもない勢いで、
精神的な成長を助けられたのではないかと
感謝しているしだいです。

「子供や部下を上手く叱れない」と
時折ご相談を受けることがありますが、

アナタ自身の「軸」はブレていませんか?

アレもコレも怒っていては何の意味もありません。
何を叱るのかという基準をしっかりと定め、
一時の感情で「怒る」のではなく、

相手の成長を願うことを目的として
愛を込めて「叱って」あげて欲しいと願う
オヤジなのです。