おじいちゃんの鎌

一昨年から自宅の農業を継いで頑張っている

旧友の一人息子が居ます。

通りかかったら、道ばたで草刈りをしていたので、

声を掛けて立ち話をしていた時のことでした。


「お前、鎌が似合うようになったなぁ!」と言うと

アハハ・・・と、照れくさそうに笑っていましたが、

手に持っていた鎌を見せて

「これ、年代物なんですよ」と言うのです。


手に取って見る限りでは

そんなに古いものには見えなかったのですが、

その鎌は亡くなったおじいさんが

永年愛用していたものだということでした。


長い間の草刈り作業によって削り取られた刃は

すでに4・5回も取り替えられ、

持ち手の柄の部分も同じく

数回新しいものに替えたということで、

祖父から受け継いだ年季の入った鎌を

大切に使う気持ちに「素敵だなぁ・・・」と、

何だか私まで嬉しい気持ちになったのでした。

しかし、彼と別れて車を走らせているうちに

ハタと、つまらないことが頭をよぎったのです。

ん・・・?

刃も柄も何度か取り替えたということは、

どこにも原型は残ってない訳なんだけど・・・

モノの全体が、すっかり違う物に取り替えられても、

やっぱり「おじいちゃんの鎌」なのかなぁ?? 

なんて、アホなことを考えてしまいましたが、


そうなんだよなぁ・・・

モノなんていくらでも取り替えがきくけど、

おじいちゃんが頑張って草刈りをしてたという

懐かしい思い出だけはずっと残るんだよ・・・

旧友のお父さんが野良仕事をしている姿を

ふと思い出しながら、

「じいちゃん、孫が頑張ってるよー!!」と、

車内で大声を出してしまったオヤジなのでした ^ ^

おかしな店員

今夜コンビニに2回立ち寄りましたが、

連続でおかしな店員さんに出会いました。


一人目

夜になって、急遽知人宅に向かうことになったため、

訪問先の近くのローソンに立ち寄り

ビールやらツマミやらをアレコレとカゴに入れて

レジに向かいました。

20代の男性店員さんでしたが、

カードで支払いをしようと差し出すと

「ウチ、ローソンですけど・・・」と

薄ら笑いでカードを突き返したのでした。

差し出したカードはVISAカードだったのですが、

ローソンで使えない筈が無いと思い

「ここってカード使えないの?」と尋ねると

「ウチ、ローソンですから」とキッパリ。


アレレ・・・ローソンでいつも使ってるのに

この子ナニ言ってんだろ?と困惑しながらも、

言い合いするのも面倒なので

現金を取り出して支払いましたが・・・

あの・・・「ウチ、ローソンですから」って、

いったい、どういう意味なの?


続いて二人目

友人宅からの帰り道で、再び違うコンビニへ。

ちょうど800円の支払いに千円札を差し出すと、

レジの男性、ちょっと間を置いてから

「千円でよろしいでしょうか?」・・・だと。


ハァ・・・?

「他にナニを足しゃあいいんじゃ、ボケ!!」

と心の中で叫びながらも・・・「ハイ」と、

口から発する言葉は穏やかなものです ^ ^


べつに、コンビニに限ったことではなく、

最近やたらと、こんな店員さんに出会うことに

いささか困ってるオヤジです。

イエス・・・アンド

「あの人には何を言っても仕方ないですから」

あるショップのスタッフたちが、

リーダーに関して語った言葉です。


確かにそういう人って存在しますから

あえて否定はしませんが、

果たして「何を言っても・・・」という時、

どんな感じで言っているんでしょうね?


ひょっとしたら、相手に対して

「批判的」ではありませんか?

「攻撃的」ではありませんか?

「自分目線」で言ってませんか?


人に意見を言う時に効果的だと言われるのが

「イエス・・・バット」の方法です。

まず相手の意見を肯定してから

自分の意見を述べる方法ですね。

ところが・・・

実はこの方法にも欠点があって、

よほど上手に自分の意見を述べなければ、

批判的に聞こえてしまう場合が多いのです。


だから、下手に使うと

相手はさらに頑なになってしまいます。


そこで、私がお勧めしたいのが

「イエス・・・アンド」の方法です。

「それはいいですねぇ!! 

じゃあ、こういうのも一緒にどうでしょう」と

まず肯定してから、自分の意見を上乗せするのです。

言われた方は自分の意見を肯定されているため、

その後は、相手の意見を聞く耳を持てるのです。



自分の意見を言う場合は、

実は「何を言うのか」ということよりも、

相手に「どう聞こえるのか?」ということが

コミュニケーションでは重要なことなのです。

批判的でなく・・・攻撃的でもなく、

自分の意見の上乗せと感じさせることができれば

人はすんなりと受け入れるものです。


手強い相手には「イエス・・・アンド・・・」

という方法を使ってみてはいかがかな?

なんて思ったオヤジなのでした。